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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 ― 第38回

ドコモ使っていた 孫社長の絵文字戦略

2008年09月11日 22時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員


鶴の一声で決まったリニューアル


 絵文字のリニューアルを担当したソフトバンクモバイルの朝倉淳子氏に聞いた。

 「ソフトバンクの絵文字は、J-PHONEの頃から基本的には変わっていませんでした。ディスプレイの解像度で多少デザインが変化している程度です。J-PHONE時代、一気に絵文字の数を増やしたことがあり、現在は471文字。そのうち173文字のデザインを今回変更しました」(朝倉氏)

ソフトバンクモバイル プロダクト・サービス本部 サービスコンテンツ総括部 プラットホーム推進部 担当課長 朝倉淳子氏

 今回特に力を入れたのは、顔の表情だ。顔の絵文字は、言葉の表現を補足したり、意味を強調したり、あるいは柔らかくしたり、テキストコミュニケーションの中で非常に微妙なニュアンスの伝達を担っている。

新デザイン絵文字の主な顔文字。16番のあせっている顔や28番の驚いた顔のように大幅に変わったものが多い

 「孫社長はもともとドコモユーザー。ムンクの叫びに似た絵文字がお気に入りでしたが、既存のソフトバンクでは青ざめた顔がそれに相当します。これはユーザー間の温度差がありすぎます。ずっとJ-PHONE、Vodafone、ソフトバンクのケータイを使ってきた社員とは違い、他のキャリアを使っているからこそ、表現の違いが気になったそうです」(朝倉氏)

 最初は顔の絵文字だけを変えていく予定だった。しかし、順番に各社の絵文字と比較していくと、孫氏も各社それぞれの表現が全く違うことに気付いたそうだ。他社のケータイと同じニュアンスが伝えられるような「互換性」が重要である点を改めて感じることになった。

絵文字によって、ソフトバンク、ドコモ、auそれぞれにあわせたチューニングを1文字1文字行なっている。

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